「地域内エコシステム」とは

「地域内エコシステム」とは

地域経済循環システムの構築と森林関係者への利益還元を目指します

 地域内エコシステムとは、集落や市町村レベルで小規模な木質バイオマスエネルギーの熱利用または熱電併給によって、森林資源を地域内で持続的に循環させる仕組みです。
この取り組みにより、地域での森林資源を持続的に活用し、エネルギーの地産地消によって資金流出を防ぎ、地域の活性化また地域関係者への利益還元を目指します。

伐採木を積んだトラックの写真
伐採木を切り刻む風景写真
ボイラーの燃焼風景
温泉施設の写真

「地域内エコシステム」の構築に向けて

地域の実情に沿ったサプライチェーンを整備、構築していきます

 木質バイオマスエネルギーの導入には、様々な関係者が関わり、実現に向かっていきます。そのため、どのようなサプライチェーンを構築するのか、地域の実情に沿って多種多様な選択を柔軟にすることが必要です。

地域の実情に沿ったサプライチェーンの解説図

事業の目的

その他、既存のサプライチェーンや木質バイオマスボイラーの運用改善も支援の対象となります。

 事業化に向けて、地域関係者との合意の維持及び機運醸成のための多様な方策を検討します。併せて、これまでの検討課題を活用しながら、事業の策定に向けて、協議と検討を柔軟に展開していきます。

事業の基本方針

 本事業では、木質バイオマスの活用に関する実現可能性調査(F/S調査)を実施しており、木質バイオマスエネルギーの導入に向けた協議会等において合意形成が完了している地域を対象としています。
 支援対象となる地域は、大きく2つに区分されます。今後木質バイオマスを活用していきたい地域(①新規導入)では、過去に実施されたF/S調査の結果を精査し、ボイラー等の新規導入を目指します。水平展開のための検討を進めていきたい地域(②水平展開)では、更なる木質バイオマス活用を進めるため、ボイラーの追加導入のほか、現状の実施体制の強化を目指します。その他、既存のサプライチェーンや木質バイオマスボイラーの運用改善も支援の対象となります。
 地域内エコシステムの実践に向けて事業デザインを柔軟に見直しながら取り組み、地域内での合意の維持と機運の醸成を促し、実施計画策定を支援します。

図 「地域内エコシステム」の導入に向けたロードマップ(例)

地域への効果

 本事業では、地域内エコシステムの導入による様々な効果が期待できます。ここでは木質バイオマスエネルギーの利用による主な5つの効果を示します。

森林整備 未利用材の有効活用 木材のカスケード利用
CO₂排出量抑制 地球温暖化防止 再エネ利用促進
人づくり・地域づくり 雇用の創出 地域の活性化
利益の還元 地域内経済循環を形成する
防災対策 災害に対するレジリエンスの向上